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「閃輝暗点」って病気、知ってますか?筆者の体験談と対処方法について

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こんにちは、すっとんです。
突然ですが、「閃輝暗点」という病気をご存じでしょうか。
なんだか中二病的な必殺技にも見えますが、定期的な発作を伴う結構めんどうな病気です。
 
筆者はこの病気と付き合い始めて10年以上立ちますが、実はここ数年、独自の対処法により事なきを得ていますので、本日は筆者の体験談とともにその対処方法をご紹介してまいりたいと思います。
 

 

閃輝暗点とは

閃輝暗点

そもそも閃輝暗点とは何か。
一言で言えば、『偏頭痛の前兆現象』です。
偏頭痛って、モノによっては頭痛が来る前にある種の『前兆現象』が起こるものがあるんですが、この閃輝暗点は視覚に対して前兆現象が起きるんです。
 
「なんだ、たかが偏頭痛かよ」と思うことなかれ。
これが結構キツイんです。

閃輝暗点の症状

Wikipediaの説明を引用すると、
まず、視覚障害が起きる。
突然、視野の真中あたりに、まるで太陽を直接目にした後の残像のようなキラキラした点が現れる。
視界の一部がゆらゆら動きだし、物がゆがんで見えたり、目の前が真っ暗になったり、見えづらくなる。
その後、みるみるうちに点は拡大していく。ドーナツ状にキラキラと光るギザギザしたガラス片や、ノコギリのふちのようなもの、あるいはジグザグ光線のような幾何学模様が稲妻のようにチカチカしながら光の波が視界の隅に広がっていく。
これは無数の光り輝く歯車のような点が集まり回転しているようでもあり、視界の大部分が見えなくなることもある。
これらの視覚的症状は短時間に進行する。
そしてこの閃光と暗点は5分から40分ぐらいで広がって、視野の外に出て消えていく。
この症状は目を閉じていても起きる。
症状が治まった後、引き続いて片頭痛が始まる場合が多い。
この後に頭が割れてしまいそうな激しい片頭痛が3〜4時間続き、強烈な吐き気・嘔吐などを伴うことが多い。
Wikipedia「閃輝暗点」より引用)

とのこと。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/37/ScintillatingScotoma3.jpg

まさにこんなかんじ↑
 
10代~20代が好発年齢と言われており、その後加齢とともにだんだんと発作が起きなくなるようです。
稀に、この『閃輝暗点』のみでその後の頭痛が来ないパターンがあるそうなんですが、そういった場合は脳腫瘍や脳梗塞など、重篤な病態が隠れている可能性があるため心当たりのある方はすぐに病院で検査を受けることをお勧めします。
 
この閃輝暗点、筆者の体験談として詳細は後述しますが、2つの意味で本当に怖いんです。

原因

明確な原因は判っていませんが、『目の異常ではなく脳の問題』であることと、『緊張して収縮した脳の血管が一気に広がって、それが脳の視覚野を刺激してなる』という説が最有力です。
 
そのため、脳の血管を収縮させるコーヒーやワイン、チョコレートなどの飲食により起こりやすくなると言われています。
 
日本人のうち約8.4%がこの閃輝暗点を持っていると言われており、実は10人に1人程度はいる計算になります。
あなたのまわりにも、実は閃輝暗点の方がいるかも?

(一般的な)治療法

残念ながら、この閃輝暗点そのものを治療する方法はありません。
発作を起きにくくするための服薬(マグネシウムなど)や、発作後の激烈な頭痛を緩和させるための鎮痛薬が主な対処療法になります。
上でも述べましたが、場合によってはその背後に深刻な病態が隠れている可能性も否定できないため、症状が出た方は一度、病院で相談することをお勧めします。
(筆者も病院でCT検査を行い、脳腫瘍などの深刻な病態は否定して頂きました。)

筆者の体験談

さて、では筆者の体験談を語ってまいりたいと思います。
基本的には、上で述べたような症状とほぼ一致しておりますのでそう大した話ではないのですが、最後に筆者独自(?)の対処法によりここ数年発症していない点を踏まえ、その内容を書いていきたいと思います。

発症

あれは大学浪人時代でしょうか。
もう10年以上前のお話です。
 
当時筆者は一年浪人して大学受験を終えた3月、しばしの休暇を満喫していました。
その日、まだ少し肌寒い中、筆者は父と車で出かけました。
確か映画館だったかな?
 
映画館に入り、映画の予告が始まってすぐあたりです。
それほど眩しいものを見たわけでもないのに、太陽やライトを凝視したときのような残像が突然「ボンッ」と視界の右側に出現し、目について離れない。
 
「あれー?なんか目がおかしいな。そんな眩しいものでも見たかな?」
 
なんて考えながらも映画の予告を見ていると(映画の予告って楽しいですよね)、その特徴的な残像がどんどんどんどん大きくなってくるんです。
 
もう頭の中はプチパニック。
「えっ?えっ?なにこれ、なにこれ」
って感じです。
 
映画の予告が終わる頃には、右側半分がその残像に覆われて視界がほとんど見えない状況です。
 
「これはちょっとやばそう。
 脳梗塞的なやつ??
 シャレにならなさそうだ。
 横にいる父に声をかけよう」
 
なんて考えていると・・・。
 
突然、スゥーっとその残像が嘘のように消えていったんです。
 
「あれー?」
 
なんて思いましたが、怖い病気をなるべく想像したくなかった当時の筆者にとって、
 
「よくわかんないけど治った!OKOK!」
 
なんて楽観的に考え、気を取り直して映画を見始めたました。
とその瞬間です。
 
まさに激烈な頭痛。
脳ミソを鷲掴みにされてぎゅー!っと圧縮されているような痛みです。
 
そしてさらにその直後、今度は内蔵がひっくり返されたような尋常じゃない吐き気と腹痛に襲われ、父に声をかける間もなくトイレに駆け込んでリバースしました。
 
もうそこから30分くらい、上から下から断続的にゲロゲロです。
 
父からは「どうした?大丈夫か?」とメールが来ていましたが、携帯電話の光を見ると吐き気と頭痛がひどくなるため「だいじょうぶ」とだけほぼノンルックでメールし、結局1時間くらいトイレに籠っていました。
 
まだまだ頭はめっちゃ痛いし吐き気もするけど、これ以上トイレにいても父を心配させてしまうと思った筆者。
フラフラながらも映画に戻り、それとなく父に声をかけ、上映中はほぼ目を瞑ってやり過ごしました。
 
上映終了後、父に「どうしたんだ」ときかれましたが、もともと偏頭痛持ちだった筆者は「ちょっと偏頭痛がひどくて吐いちゃった。たまにあるんだよね~」なんて言ってやり過ごした記憶があります。
 
これが、筆者が『閃輝暗点』とそれに伴う強烈な偏頭痛を初体験したお話です。

その後

それからと言うもの、頻度的には半年に一回程度でしょうか。
閃輝暗点とともに起きる激烈な頭痛と吐き気に悩まされていました。
 
実は発症してからしばらくの間、この『視界が変になってめっちゃ頭が痛くなる』現象のことを『閃輝暗点』というとは知らず、ただただ怯えて過ごす毎日でした。
(この時点で病院にもいかず。)
 
これが『閃輝暗点』という名前だということを知ったのは、今の会社に就職してからです。
 
その時携わっていたプロジェクトの関係で知り合った協力会社の方と雑談しているときのことです。
「そういえば僕、時々めっちゃ変な頭痛がきて~」なんて話から、自分の症状を刻々と喋っていると・・・
「それ私もなりますよ!閃輝暗点っていうやつです」と教わり、初めて病名を知りました。
 
発症から5年以上は経過していたと思われます(笑)
 
それと時を同じくして、当時付き合っていた彼女(現妻)と一緒にいるときにたまたま発作症状が起きてしまい、妻に促されて検査を受け、確定診断に至ったという経緯です。

閃輝暗点になるきっかけなど

閃輝暗点になるきっかけ、正直わかりません(笑)
筆者の場合、発作のほとんどは日中に起こります。
チョコレートやコーヒーは好きなので好んで飲みますが、じゃあ発作時は特別たくさん飲み食いしてたか聞かれると、そんなことはないんですよね。
 
特にコーヒーは、『コーヒー断ち』を検討するほど日々ガブガブ飲んでましたから。
日中(しかも仕事中)に発作が起こるので、当然ワインなんて飲みませんし(笑)
 
しいて言えば、『生活リズムがおかしい時、いつもと違うことをした時』に起こりやすい気がします。
例えば最後に発作が起きた3年程前の場合では、確か子どもの幼稚園の対応で会社を午前休してちょっと遅めに起床し、午後から会社に出社してすぐ発症した記憶があります。
 
まぁそんなことも普通にあると言えばあるのですが、おそらく要因はこれ以外にも2つないし3つくらいあり、それら全ての条件が揃った時に発作が起きるメカニズムなんでしょう。

閃輝暗点の対処方法!

さて、ではいよいよ閃輝暗点の対処方法をご紹介してまいりたいと思います。
 
対策は超・簡単です。
 
閃輝暗点の初期症状として先も述べた通り、太陽を凝視したときのような残像が突然目の前に「ボンッ」と出現するんですが、それが起きたらとにかく後頭部を揉みしだく!
もうこれでもかというほどモミモミマッサージしまくります。
 
もしかすると、本当に眩しいものが視界に入って残像が残っているだけかもしれませんが、そんなの関係ありません。
ちょっとでも「これ、もしかして・・・?」と思うような残像が目の前に出現した時点で、ガッツリ揉みしだくんです。
それこそ、痛いくらい。
 
そうすると、不思議と数分~10分程度でその残像が消え、あの激烈な偏頭痛も襲ってこないんです。
 
初めてこの『後頭部マッサージ』療法を取り入れてからというもの、ちょくちょく閃輝暗点自体は起きますが偏頭痛まで至ることは全く無し。
詳細な機序は不明ですが、おそらく血管の収縮&弛緩の影響を受けた視覚野(後頭部あたり)をマッサージすることで、血流や血管の状態を整えるイメージでしょう。
 
かなり、効果的です。
 
実はこれ、ネタバレしちゃうと「独自」って言っちゃいましたが実は全然独自ではありません(笑)
昔、ちょうど「閃輝暗点」という病名を知って対処方法などをネットで調べまくっていたときにたまたま行き着いたサイトで紹介されていた方法なんです。
引用してご紹介したかったんですが、残念ながら今探しても見つからず、またそのサイトには結構詳しくマッサージ方法なども書いてあった気がするんですが、そもそも発作が起きること自体頻度的にかなり珍しいため、ぶっちゃけ細かい内容は忘れてしまいました(笑)
 
が、そこまで細かいことを気にせずとも、とにかく『症状が出たらすぐ後頭部をマッサージする』ということさえ覚えておけば十分に対処可能ということです。

まとめ

本日は、閃輝暗点という偏頭痛の前兆現象と、それに関する筆者の体験談、対処方法についてご紹介しました。
『なってみないとわからない』というのが顕著なこの病気ですが、筆者の体験談から少しでも「なんか大変そう」ということが感じてもらえたら幸いです。
 
そしてあなたのまわり、10人に1人はいると思われる閃輝暗点保持者に対して、発作時には「家に帰って休みなさい」など温かい言葉をかけてくださると、これまた幸いでございます。
 
では今日はこのへんで!