Grav.Tree~グラツリ

生粋のライフハッカー・すっとんが、あなたの日常をちょっと良くする方法伝授します

MENU

「がん」は治る病気へ。最新治療など~でもまだまだ油断は出来ません

ç ç©¶å®¤, 解æ, åå­¦, ç ç©¶, åå­¦è, å士å·ãåå¾, 診æ­, çé¢, 試é¨ç®¡, å»ç, å»å¸«, è¡çåµ
こんにちは、すっとんです。
本日のYahoo!ニュースで、こんな記事を見かけました。
がんの5年生存率が、66.1%と前回集計時と比べて0.3ポイント上昇したそうです。
中でも前立腺がんは5年生存率98%、乳がんは93%と、部位によってはもはや「治る」と断言できるに近いほど治療成績が上がっています。
 
ただし一方で、早期発見・治療が困難な膵臓がんについては5年生存率が9.6%と、まだまだ道のりが険しいと言わざるを得ない状況でもあります。
(いつだったか、2015年くらいに外国の17歳の青年が、すい臓がんの超早期かつ安価な発見ツールを発明したとTEDで見た記憶があるのですが、あれからどうなったのでしょう。)
 
今や、2人に1人ががんになる時代。
筆者自身、将来は『がんになる』と思って生活していますので、がんに関する最新研究や動向については少し敏感です。
 

 

そもそも『がん』とは

そもそも『がん』とは何か。
ご存じの方も多いと思いますが、所謂細胞のコピーエラーにより本来駆逐されるはずの細胞が、エラーの内容によっては無限に増殖する能力を得て体内で自己増殖を繰り返し、臓器を破壊していく病気です。
がん細胞そのものに臓器を破壊する力があるわけではないのですが、本来そこにあった正常な細胞を押しのけ、自分の成長のためだけに無理矢理に突貫工事で血管を引っ張り込むため、結果的にがん細胞のかたまり(つまり腫瘍)が出来てしまった臓器は本来の役割を果たせないばかりか、突貫工事によりボロボロになって出血・破裂しやすい非常に脆いものに作り替えられてしまうわけです。
 
ちなみに、がん細胞が無限に増殖し続けるというのは本当で、現在世界中のがんに関する研究を行っている施設・大学で研究に使用されているがん細胞は、数十年前に採取されたとある人物のがん細胞を培養・増殖して世界中に分配したものです。
 
このがん細胞は、非常に厄介なことに自己進化能力にも長けているうえ人間本来の免疫能力から逃れる術も持っており、人類ががんに完全勝利するにはもう少し時間が必要な状況です。
 
しかしながら、ここ数年のがん治療研究は非常に目を見張るものがあるのも事実です。

「がん」の最新治療

旧来のがん治療は、外科的に腫瘍を取り除く手術、抗がん剤によってがん細胞への栄養源や細胞分裂を阻害する化学療法、そしてがんを体内で焼却する放射線療法の3点が主流でした。
今もそれ自体に大きな違いはありませんが、ここ数年、「免疫療法」というがん治療にとって革命的とも言える治療方法が現れはじめているのです。

免疫チェックポイント阻害薬

もともとがん細胞の卵ともいうべき超・初期の細胞は、T細胞と言われる免疫細胞によりそのほとんどが駆逐される運命にあります。
しかしながら、このT細胞は個々の細胞でたった一個の相手にしか反応できず、さらにがん細胞に対して反応できるT細胞は体中にあるT細胞のうち数万個に1個程度と言われています。
また、がん細胞はこのT細胞による反応を抑制する「免疫チェックポイント分子」により、T細胞から逃れる術を持っているんです。
 
ここに注目した世界中の研究者は、この「免疫チェックポイント分子」による抑制を阻害(ブロック)することで、T細胞が本来の働きを行い、がん細胞を攻撃するよう仕向ける治療なのです。
 
この薬の良いところは、「免疫チェックポイント分子」の働きを阻害するだけなので、理論上副作用がないということです。
T細胞がどんなに元気になっても、攻撃するのはがん細胞だけですから当たり前ですよね。
 
さらに近年、この「数万個に1個しかないがん細胞に反応するT細胞(CAR-T細胞)」を対外で培養して患者に戻すことにより、よりT細胞の攻撃力を高めようという試みも実施されています。

medical.nikkeibp.co.jp

おそらく、今後がん治療の主流になるであろう治療方法です。

光免疫療法

そして、この「光免疫療法」はさらに一歩進めた新しい治療方法になります。
この治療は、がん細胞だけに反応してがん細胞にだけ結合する特殊な分子を患者(患部)に注入し、患部に近赤外線を照射すると結合した分子が近赤外線と反応してがん細胞を内側から破壊するというものです。
さらに、破壊されたがん細胞から露出したがん細胞の分子が血中を漂うことで、人間本来の免疫が活性化し、近赤外線を照射した部位以外の場所にあるがん細胞まで駆逐できる可能性を秘めた、凄まじい治療法です。
 
現在この光免疫療法は日本でも治験が開始されており、なんと末期患者30人のうち4人の患者のがんが完全に消え、9人に腫瘍の縮小が見られたとのこと。
通常、抗がん剤などの治験においては3割に治療効果が見られた時点で「非常に有効」という扱いになりますが、この光免疫療法ではなんと4割以上の成績になります。
(しかも、うち4人はがん細胞が完全に消失したとのこと。)
 
にわかには信じがたいですが、治験の成功と、さらなる精度向上に期待が持てる治療方法であることは間違いありません。

それでもまだまだ「絶対治る」には程遠い

まさに「がんが治る」という夢のような話題がここ数年かなり盛り上がってきているわけですが、本当のことを言うとまだまだもうちょっと、な点があるのも事実です。
 
例えば先にご紹介した「免疫チェックポイント阻害薬」は、T細胞を活性化することでがん細胞を駆逐する治療方法ですが、実はこのT細胞は「疲弊」という現象により再びがん細胞を攻撃しなくなるという特性があります。
そのため、一見するとがん細胞が見えなくなった状態になっても、高確率で再発してしまうというリスクがあります。
 
まだまだ課題は山積しているのです。
 
「光免疫療法」も、実際の臨床現場で”どこでも、誰でも”受けられる一般的な治療法になるにはもう少し時間が必要です。
今この瞬間も、がんに苦しめられている人は大勢いるのに。
歯がゆい思いとはこのことです。

「がん」に対する対応

先にも申し上げました。
今や、がんは2人に1人はかかるであろう病気です。
自分、もしくはパートナー、もしくは家族や大切な人のうち誰かは、ほぼ確実に「がんになる」と思って間違いありません。
 
そんな「がん」から、守るにはどうしたらいいのでしょうか。
現実的な話としては、なんといっても早期発見。
これに尽きるでしょう。
 
会社にお勤めの方は、大体の方が年に1回は健康診断を受けているはず。
40代になったら、それとは別に人間ドックにも年1回程度はかかったほうが良いかもしれませんね。
(筆者の会社では、上司は皆自主的に人間ドックにかかっています。)
 
もう1つ大事なのは、がん保険。
別に保険屋の回し者というわけではないですよ(笑)
 
がん治療、特に先にご紹介したような治療を受ける場合は「先端医療」と言って、もしその治療が受けられるとなっても健康保険では賄えない可能性が高いです。
「高額療養費制度」という制度で補助を受けることはできますが、それでも入院費はとてつもなく高いです。
それが、働き盛りの方ががんになってしまった場合には収入源も断たれる可能性もある。
 がん保険には、必ず入っておくべきと筆者は思います。
 
 

まとめ

本日は、がん治療の最新動向などについてご紹介しました。
筆者が日頃かなり気にしているテーマなので、ついつい方に力が入った文章になってしまいましたが(笑)
 
なんにしろ、本当にがんは恐ろしいです。
しっかり対策していきましょう。
 
では今日はこのへんで!