Grav.Tree~グラツリ

生粋のライフハッカー・すっとんが、あなたの日常をちょっと良くする方法伝授します

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中国、最近技術力上がり過ぎじゃない!?

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こんにちは、すっとんです。
本日すっとんの目に、こんな記事が飛び込んできました。
 
要約すると、
  • 月面探査機内で、綿花の発芽に成功
  • カイコなどの卵も同梱しており、”ミニ生活空間”が作れるかどうか実験
ということです。
このニュース、あなたはどう読みますか?
 
タイトルだけ読むと、あたかも月の大地に埋めた種から芽を出したような印象を受けますが笑
この実験は、あくまで”探査機内で”ということのようです。
 
この記事に関してネット上のコメントを読むと、
  • 探査機内で芽が出たなんて普通じゃん!
  • せめて月の土を使えよ
なんて発言が大勢を占めています。
 
概ね否定的な意見ですね。
が、すっとんは素直にスゴイと思っています。
 

この記事の何が”すごい”のか?

すっとんがすごいと思う理由を書いていきます。

その① 宇宙空間から降り注ぐ、あらゆる”害”をブロックして発芽に成功している

月面にはほとんど大気がありませんので、ほぼ宇宙空間と同様の環境と言えます。
すなわち月面の環境では、
  • 重力が地球の1/6程度
  • 強力な紫外線や放射線などが常に降り注ぎ続けている
  • 気温が極低温/極高温である
という過酷な状況なのです。
 
重力が弱いというのは、実は地球上の生物にとって致命的な場合があります。
なぜなら、「物が上から下に落ちる」という性質を利用して生活している生物が少なからずいるからです。
 
人間もそうです。
 
体自体が重力があることを前提に作られているため、重力がない(少ない)環境下だと筋力低下やうっ血からくる循環低下などの影響で健康障害に陥ることが間々あります。
 
また、地球においては分厚い大気が太陽からの有害な紫外線や放射線などをブロックしてくれていますが、月面にはそれがありません。
 
気温も同様です。
Wikipediaによると、月面において太陽の光が当たる部分では最高396K(ケルビン)、日陰では最低40K(ケルビン)とのこと。
ゼロK(ケルビン)=-273℃ですから、最低気温-233℃、最高気温123℃という凄まじい環境です。
地球上において、これほど過酷な環境に耐えられる生物はいないでしょう。
※一部クマムシ等は極環境下で生存ができる生物として知られていますが、これは乾眠と呼ばれる特殊な形態をとっている場合のみで、通常の生活下においては脆弱そのものです。
 
こんな過酷な環境から種を守り発芽させたという事実は、そのまま月面で人間が生活可能な環境を作り上げることを示唆していると思いませんか?

その② 遠隔での発芽に成功している

今回中国が成功させたのは、無人探査機によるものです。
つまり、地球上で発芽の準備をした状態で打ち上げ、無事月面で発芽させたということです。
 
別に普通じゃね?
 
とお思いでしょうが、実際に人類が月面で生活するとなった際にはまずある程度月面での生活空間を整えておく必要があり、その際にはおそらく酸素の生成、つまり植物による光合成が必要不可欠になります。
遠隔でこれが成功できれば、ひとまず月面基地に無人の酸素生成基地を建造し、準備万端整ってから移住することが可能になります。
わざわざ人間が危険を冒して月面で作業をする必要がありません。
 
それ以外にも、穀物や家畜などを先行して送り込み、栽培・生活させておくことも可能かもしれません。

その③ 月の裏側で作業を行っている

記事には出ていませんが、今回中国は月の裏側に探査機を着陸させ作業しています。
 
これの何がすごいかというと、月の裏側には地球からの電波が届かないんです。
じゃあどうしているかというと、月と地球の重力により作られるラグランジュ点(L2点)と呼ばれる軌道上に通信専用の衛星を打ち上げ、これを媒介して通信しています。

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はまぎんこども宇宙科学館より引用
これも、今回中国が人類史上初めて成功させた技術です。

結局なにが言いたいのか?

これら中国が行っている実験のすごいところは、夢物語でもなんでもなく、現実的に人類が月に住むための第一歩と言える実験だということです。
月面基地を建造して人類がそこに住む・・・SFのような世界を本当にやるための、”超現実的な”方法論を模索しているように見えます。
 
一部科学者は、人類が他の惑星に移住するための手段として「テラフォーミング」と呼ばれる技術を提唱しています。
これは、惑星の環境そのものを作り替えて人類が住めるようにしようという構想ですが、まぁ地球の環境制御1つおぼつかない人類にそんなことは無理でしょう。
 
中国、ガチで月面取りに行くのかも!?

それ以外にも中国の技術力が飛躍的に向上している

中国の技術力向上は、宇宙分野だけに留まりません。
2021年には、既存の数倍はあると言われるLHC(巨大粒子加速器)が中国で完成予定です。
1つの町を飲み込むほど巨大なこの装置は、現在欧米で稼働しているLHCでは頓挫している実験が行えるのではないかという期待が集まっています。
(同時に、ブラックホールの生成や宇宙が崩壊するエネルギーを生む、なんてことを危惧する科学者もいます。)
 
医療分野においても、頭部移植と言われる倫理的に多くの疑義が生じることをやってのけようとしています。
 
もう、科学技術大国と言われた日本の時代は終わりを告げているのかもしれません。。

まとめ

今日はだいぶマニアックな話題となりました笑
すっとんはイチ日本エンジニアとして、中国の技術力について尊敬するとともに焦りを感じています。
 
実際に中国人と働くこともあるすっとん、
現場感覚として感じることの1つとして、日本では中国に比べて倫理観やコンプライアンスなどが浸透している反面、中国の対応力に比べて日本は非常に緩慢です。
仕様書や設計書の開示1つにも、中国企業は数分で開示するのに対して日本企業は開示に数日かかります。
(いったん社に持ち帰る、というやつですね。)
 
これの是非はともかくとして、こういったスピード感1つとっても差が生まれているのが実際のところです。
 
国の方針がどうこうではなく、いち企業、いち個人が負けていられないですね!
 
では今日はこのへんで!