Grav.Tree~グラツリ

生粋のライフハッカー・すっとんが、あなたの日常をちょっと良くする方法伝授します

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なぜ人はお酒を飲むと酔うのか?仕組みの一旦が解明されたようですが・・・

こんにちは、すっとんです。
 
本日はこんな記事を見つけたのでご紹介です。
ハエを使った実験で、お酒を飲むと酔う仕組みを分子レベルで解明出来たとのことです。
さらに、酔う仕組みをノックアウト(仕組みを司る遺伝子を不活化)したハエでは、全く酔わなかったとのこと。
 
記事でも触れている通り、ハエの作用がそのまま人に当てはまるかどうかは今後の調査でさらに明らかになっていくでしょう。
 
この実験結果がもたらす効果は、おそらくこんな感じでしょうか。
1.いくら飲んでも酔わない薬の開発ができるかも?
2.どんなに酔っても、一気に酔い覚ましできる薬の開発ができるかも?
 
なるほど、確かに魅力的です。
1は、そもそも酔うためにお酒を飲んでるわけですから意味が分からないと思われるかもしれませんが、お酒が全く飲めない方には朗報かもしれません。
2が出来れば言うこと無しですね。
筆者もお酒は好きなほうですので、飲んで気持ちよく酔ったあとにすっきり酔い覚ましが出来れば完璧です。
 
・・・が、ちょっと危険な一面もあると思うのは筆者だけでしょうか。

人がお酒を飲むとどうなるのか

そもそも、人がお酒を飲むと体内ではどのようなことが起きるのでしょうか。
ご存知の方も多いと思いますが、ざっとおさらいしましょう。

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お酒を飲むと酔うプロセス

①お酒を飲む

お酒を飲むと、口から喉、食道を通って胃に入ります。
お酒に含まれるアルコールは、約20%が胃で吸収されます。
お酒はそこからさらに腸に向かうわけですが、残りの大部分が小腸で吸収され、血液に溶け込みます。

②血液に溶け込んだアルコールは肝臓で分解される

全身を循環する血液に溶け込んだアルコールは、その過程で肝臓を通ります。
このとき肝臓で、アルコールはアセトアルデヒドという物質に変わり、さらにアセトアルデヒドから酢酸に変わります。
このアセトアルデヒドが実はかなり厄介者で、顔を赤くしたり、動悸や吐き気、めまいなど、いわゆるお酒を飲んだ時の反応を体にもたらします。

③アルコール、アセトアルデヒドは体内をぐるぐる回りながら徐々に分解される

直接の厄介者はアセトアルデヒドですから、肝臓がサクッと酢酸まで分解してくれれば話は早いのですがそう簡単にはいきません。
肝臓には、人それぞれ一度に処理できる限界量があるんです。
一巡目で処理仕切れなかったアルコール、アセトアルデヒドはもう一度血液に乗り、全身を駆け巡ります。
当然脳や顔、心臓にもアセトアルデヒドは巡回します。
だから頭痛がしてくるし、顔は赤くなるし、心臓がバクバクするんですね。
 
時々いる、お酒がすごく強い人。
こういった人は、一度に処理できるアルコール、アセトアルデヒドの量が凄まじく多いのでしょう。

④排出

肝臓で酢酸まで分解できたものから、尿として体外に排出されます。
血液に溶け込んだアルコールとアセトアルデヒドが全身を何巡もしているうちにようやく全て分解されると、晴れて良いが覚めた状態というわけです。

”お酒を飲むと酔う”を無くすとどうなるか

結局のところ、”お酒を飲むと酔う”というのは前述したアセトアルデヒドが体中に作用しているからということになります。
ということは、逆を言えば”お酒を飲むと酔う”を無くすということは、このアセトアルデヒドの作用を無くすということです。
 
冒頭述べた通り、一見すると夢のような薬が開発できそうですね。
がしかし、”お酒を飲むと酔う”時に、一番働いている場所をお忘れではないでしょうか。

アセトアルデヒドの作用を無くしても、肝臓が休めるわけではない

そうなんです。
飲酒時に全力で働いているのは肝臓です。
酒豪の方が肝臓を悪くした、なんて話は良く聞きますから、お酒が肝臓に負担をかけるのは間違いありません。
 
問題は、冒頭述べたような薬がもし開発されて、アセトアルデヒドによる影響を感じないようになったらどうなるか?
間違いなくお酒を大量に飲む人が増えるでしょう。
 
今まで全くお酒が飲めなかった人も、飲めるようになるかもしれません。
 
しかしながら、薬を飲む・飲まないに関わらず肝臓はアルコールからアセトアルデヒドへ、アセトアルデヒドから酢酸への分解を行い続けます。
確実に、肝臓を悪くする人が多くなるのは間違いないですよね。
このような薬がもし開発されても、日の目を見ることはおそらくないでしょう。

まとめ

本日は、”お酒を飲むと酔う”という点について、先に掲載した記事をもとに少し考えてみました。
科学的な根拠があるわけではありませんが、お酒が苦手な方はもともと備わっている体のバランスのようなものであまり飲まないようにセーブするような仕組みなのかもしれませんし、今後こういった便利な薬が開発されても安易に手を出すべきではないかもしれませんね。
 
お酒大好きな方も、ほどほどにね!
 
では今日はこのへんで!